ドタバタL.A.旅行記　その6

　　　　　　　　　　　　　ビバ・ラスベガス♪

　　　　　　　　　　　ユニバーサルスタジオではしゃぎ回って眠くなったおいら達。でも寝る前に

　　　　　　　　　　やらなあかん事が山積みや!!!出かける用意もせなあかんし、ラスベガスから

　　　　　　　　　　帰って来たらすぐに出発出来るようパッキングも済ませとかな...

　　　　　　　　　　　パッキングを始めると早速りいが邪魔を始める。スーツケースに入って動か

　　　　　　　　　　へん。こ、こいつめぇぇぇ。「りいも詰め込んだるぞぉぉぉ」「きゃきゃきゃ」

　　　　　　　　　　「あ、これも写真撮っとこ」あかん、こんなんやっとったら終わらんわ。りい、

　　　　　　　　　　明日いっぱい遊んであげるでねんねん...ん？いつの間にかねんねんしとる...

　　　　　　　　　　気楽でええなあ、子供って...

　　　　　　　　　　　急いでパッキングを済ませて時計を見るともう12時過ぎとる!!!デビッドが来

　　　　　　　　　　てくれるんは４時、って言うとったでとっとと寝やな!!!ZZZZZ.....

　　　　　　　　　　　やっぱりアラームが鳴る前に起きてしもた。あと15分で４時や。ホテルに着く

　　　　　　　　　　15分前にデビッドから電話があるはずやでそろそろかな...

　　　　　　　　　　　窓の外はまだ真っ暗。この景色も見納めかと思うと何か寂しいなあ。こんな時

　　　　　　　　　　間でもあちこちの窓には明かりが見える。こういう時おいらは「おいらがあの窓

　　　　　　　　　　の部屋の人やったら...」って想像するのが大好き。いつまでも終わらん仕事に

　　　　　　　　　　イライラしとってふと窓の外を見ると他にも明かりの点いた部屋が結構あって

　　　　　　　　　　ちょっとホッとする。さて、もうひと頑張りするか、みたいな...

　　　　　　　　　　　そうやってあちこちの窓を眺めとると「おいらは今からラスベガスに行くんや

　　　　　　　　　　ぞ〜!!!」って静かな町に向かって叫びたい衝動に駆られる。どうやらおいらのテ

　　　　　　　　　　ンションが上がってきたらしいわ。プルルルル...ええタイミングでデビッドから

　　　　　　　　　　電話がかかってきた。「あと15分でホテルに着くよ」「了解♪」

　　　　　　　　　　　まだ気持ち良さそうに爆睡しとるぺろ吉をたたき起こし、りいは起こさんように

　　　　　　　　　　着替えをさせて下に降りる。久々のデビッドとの再会や!!!

　　　　　　　　　　　下に下りてったらちょうどデビッドがキョロキョロしながら歩いとるとこに出く

　　　　　　　　　　わした。「おおお、久しぶり!!!」軽くハグをして一年ぶりの再会を喜ぶおいら達。

　　　　　　　　　　デビッドはちょっぴり眠そう。仕事を急いで片付けて来てくれたんやもんなあ。あ

　　　　　　　　　　りがとう、デビッド!!!

　　　　　　　　　　　車に乗り込むと外がちょっぴり明るくなり始めとる。こんな時間に外に出るのって

　　　　　　　　　　めっちゃ久しぶりやな。昔はいっつもこんな時間まで遊んどったのに...とそんな事

　　　　　　　　　　を思い出したりして...「今からクリスピークリームに寄ってドーナツを食べてから

　　　　　　　　　　ラスベガスに行こう♪」「おおお、久々のクリスピークリームや!!楽しみぃ〜!!!」

　　　　　　　　　　「眠ってって良いからね」とデビッドはおいら達を気遣ってくれる。自分の方が疲

　　　　　　　　　　れとるやろうに...この子は何てええ子なん？そやのに何で彼女がおらへんの？

　　　　　　　　　　　お互いの近況を話し合う内にクリスピークリームに着いた。中に入ると何とも言

　　　　　　　　　　えやん甘いええ香り。ここにおるだけでも幸せな気分になるわ♪

　　　　　　　　　　　ここのすごい所は注文する間に揚げたてのドーナツを無料で食べさせてくれると

　　　　　　　　　　こ!!!これを食べたらもう絶対クリスピークリームのトリコになるに違いない!!!

　　　　　　　　　　前にここのドーナツを初めて食べて、余りのおいしさに日本に帰ってから「是非

　　　　　　　　　　日本でもお店を出して下さい!!!出来る事なら私にお店をやらせて欲しい」ってメ

　　　　　　　　　　ールを出したくらいやもん。

　　　　　　　　　　　２０個位注文して、車の中で食べながら行く事になった。車の中もたちまち甘い

　　　　　　　　　　香りに包まれる。「あ〜、おいしいなあ♪」ドーナツを食べて濃いコーヒーを一口

　　　　　　　　　　飲む。これがたまらんのさ〜☆でもデビッドは「えええ、ミルクもお砂糖も入れな

　　　　　　　　　　いの？」とびっくりした様子。アメリカでは大抵ミルクか砂糖を入れるのが普通ら

　　　　　　　　　　しい。まあ確かにこっちのコーヒーはちょっと濃いでなあ。でもおいらは元々濃い

　　　　　　　　　　のが好きやから...そういう訳です。ぺろ吉のお母さん。

　　　　　　　　　　　お腹が満たされると自然に窓の外の景色が目に飛び込んでくる。もうすっかり明

　　　　　　　　　　るくなって、辺りは少しずつ砂漠の景色に変わり始めた。まだ出発してから数時間

　　　　　　　　　　しか経ってないのにまるで別の国に来たみたいな景色の変わりよう...不思議...

　　　　　　　　　　改めてアメリカの広さを感じる。さっきまで高いビルが並んどったのに今はもう

　　　　　　　　　　サボテン以外何も無い。これが同じ国なんやもんなあ...飛行機で行けば一時間

　　　　　　　　　　位で行けるらしいけど、この景色を見られるんは車ならではやもんな。

　　　　　　　　　　「感激やよな、ぺろちゃん♪」と後ろを振り返ると眠くて眠くてたまらんのを必死

　　　　　　　　　　で我慢しとるぺろち...ものごっついおもろい顔になっとる。「りいはええよなあ。

　　　　　　　　　　寝とっても許されるもんなぁ〜」といった様子。うんうん、分かる分かる。日本語

　　　　　　　　　　でべらべらしゃべる訳にもいかへんでどうしても英語でしゃべるからぺろちゃんに

　　　　　　　　　　してみれば地獄やよな。寝るのは悪いし、そやけど何言うとんのか分からんで退屈

　　　　　　　　　　やし...余りにかわいそうやもんでおいらは英語でしゃべりながらぺろちゃんに説明

　　　　　　　　　　して三人で会話するようにした。最初っからそうしたれよ...

　　　　　　　　　　　そうこうする内にいよいよ最初のカジノが姿を現した!!!おいら達はビデオにカメ

　　　　　　　　　　ラに残そうと大はしゃぎ。ん？一軒だけ???どうやらテレビでよく見るカジノの建ち

　　　　　　　　　　並ぶ景色はまだまだ先らしい。慌てるな、ちゅみ吉。

　　　　　　　　　　　デビッドがおもむろに電話を掛け始める。どうやらデビッドの友達との食事はなく

　　　　　　　　　　なって、その人の家に向かうらしい。カジノはまだお預けか...デビッドォォォ...

　　　　　　　　　　　それにしてもラスベガスって人が住んどんのや...そやわな、考えてみればカジノ

　　　　　　　　　　やホテルで働いとる人もおるんやし当然っちゃ当然か。でも何かそういう生活感み

　　　　　　　　　　たいなもんはとんと縁が無い町、っていうイメージがあったんさな。

　　　　　　　　　　　デビッドが言うにはその友達も住んどるエリアはほとんどラスベガスで大儲けし

　　　　　　　　　　た人らが住んどるらしい。おおお...そういう目で見てみると確かにええ家が多いよ

　　　　　　　　　　な。それに...毎日何十億もお金が動くだけあって家の数もすごい!!!こんなにようけ

　　　　　　　　　　大金を手にした人らがおるんや...すごすぎ...

　　　　　　　　　　　ほどなくデビッドの友達の家に着いた。新しい、これまたええ家。中に入ると多分

　　　　　　　　　　デビッドと同じ台湾系のアメリカ人、ヴァンとりいより少しお兄ちゃんのクリスティ

　　　　　　　　　　ンが迎えてくれた。ヴァンは気さくな感じやし、クリスティンはりいと一緒に遊ぼう

　　　　　　　　　　としてくれた。ま、りいは寝起きっちゅう事もあってただただクリスティンを興味深

　　　　　　　　　　げに見とるだけやったんやけど...いや、クリスティンをと言うよりクリスティンの

　　　　　　　　　　おもちゃと彼の見とった子供番組をな。どこの国でも子供はテレビが大好きやな。

　　　　　　　　　　クリスティンは衣装ケース何箱分も、それこそ山のようにあるおもちゃを全部引っ

　　　　　　　　　　張り出して、りいに一つずつ紹介してくれる。日本で言う「ゴレンジャー」みたいな

　　　　　　　　　　人形もあった。（おいらも古いな...今で言うマジレンジャーさ。うん、新しい♪）

　　　　　　　　　　こんなにおもちゃがあるんはこの家がお金持ちやで???それともうちが少な過ぎるん

　　　　　　　　　　やろか...心配になるほどクリスティンとりいのおもちゃの数は違い過ぎる。

　　　　　　　　　　　ヴァンはそんなおいらを見て旅の疲れで元気が無いのかと思ったらしく「シャワー

　　　　　　　　　　浴びる？」「遠慮しないでね」と色々気遣ってくれた。おいら的にはまさかおもちゃ

　　　　　　　　　　の数に圧倒されまして...と言う訳にもいかず「大丈夫、平気」と繰り返す。ほんま

　　　　　　　　　　の事言うたらヴァンみたいなええ人はおもちゃを山のようにくれかねやんでな。

　　　　　　　　　　　一時間位ヴァンの家でのんびりさせてもろて、いよいよカジノに出発する事に

　　　　　　　　　　なった。ヴァンの家から10分も走るとテレビで何度も見た、どっちを向いてもカ

　　　　　　　　　　ジノ、という夢のような光景が目に飛び込んできた。どこのカジノもめっちゃで

　　　　　　　　　　かいやん!!!それが通りに面して何十軒、いやもっとようけ並んどる。ド迫力!!!

　　　　　　　　　　　デビッドはいつも自分が回るカジノを順番に連れてってくれると言う。おいら

　　　　　　　　　　達はどこのカジノでもええでデビッドに任せる事にした。おおお、ワクワクして

　　　　　　　　　　きたでぇぇぇ♪

　　　　　　　　　　　まずはニューヨークニューヨークから!!!

　　　　　　　　　　　ラスベガスではカジノでみんなが大金を落としてくれるもんで駐車場なんて全部

　　　　　　　　　　タダ。そらそうやわなあ。

　　　　　　　　　　　ここでトラブル発生。又またしょうもない事でぺろちゃんとちゅみ吉がケンカを

　　　　　　　　　　始めたぞ...デビッドも険悪なムードを察して、困った様子...すまぬ、デビッド。

　　　　　　　　　　こいつが悪いねん。とお互いに思っとるもんで仲直り出来ず...「ぢゃ、ランチで

　　　　　　　　　　も食べようか♪」というデビッドの提案にケンカも忘れる二人であった...

　　　　　　　　　　　ランチはカニ★仲直りしたっちゅうのに無言で食べ続けるおいら達。デビッドが

　　　　　　　　　　気にするとあかんで「日本ではカニを食べると無口になる、って言うんさ。アメリ

　　　　　　　　　　カではどう？」と言うとホッとした様子で「アメリカでもそうかも♪」運転で十分

　　　　　　　　　　疲れとんのに余計疲れさせてすんまへん...

　　　　　　　　　　　満腹になると人はどうして眠くなるのかしら。「デビッド、眠くなぁい？」と

　　　　　　　　　　聞いてみたらデビッドもおねむやったらしく、ちょっぴり駐車場で仮眠をとる事

　　　　　　　　　　に...りいもしばらくは寝とったんやけど何せ来る途中も寝とったでそう寝てばか

　　　　　　　　　　りもおれやんわな。しょうがなく抱っこして駐車場を散歩してみた。いつ車が来る

　　　　　　　　　　かも分からんで一人で自由に歩かせるんもちょっと怖いしなあ。ほら、映画ではよ

　　　　　　　　　　く駐車場で暴走するやん。

　　　　　　　　　　　車に戻ってみたらデビッドもぺろちゃんもぐっすり眠っとる。起こすんもかわい

　　　　　　　　　　そうやしトイレにでも行って来るか。りいを抱っこしたまま駐車場のエレベーター

　　　　　　　　　　に乗り階下へ。カジノの中ならトイレあるやろ...とうろうろしとる内にトイレは見

　　　　　　　　　　つかったものの元来た道がうろ覚え...

　　　　　　　　　　　りいを抱っこしたままうろつくのは長時間はつらい。その上りいは初めて見るカ

　　　　　　　　　　ジノのキラキラしたネオンに完全に目を奪われとる...あっちを向き、こっちのおな

　　　　　　　　　　ごに愛想をふりまき...と好き放題動いてくれる訳よ。ズシーン、ズシーンと重みが

　　　　　　　　　　肩に腰に...ひえ〜。駐車場はどこやぁぁぁ。

　　　　　　　　　　　カジノのスタッフに聞いてみると駐車場へのエレベーターはここからでは止まらん

　　　　　　　　　　とか...いやいや、駐車場に戻りたいんやけど、と言うと鍵を使ってエレベーターが

　　　　　　　　　　止まるようにしてくれた。やっと...やっと帰れる!!!りいはぺろちゃんに任せておい

　　　　　　　　　　らもちょっぴり眠ることにしよ!!!

　　　　　　　　　　　車に戻ってみるとデビッドとぺろちゃんは談笑中。「どこへ行ってたの？」と聞か

　　　　　　　　　　れ、まさか迷子になったなんて言えるはずもなく「トイレ♪」と答えたおいら。

　　　　　　　　　　　少し眠ってスッキリしたらしい彼らは「そんぢゃ、今度はルクソールへ行こう♪」

　　　　　　　　　　と盛り上がっとる。眠りたい...なんて言えるはずも無く、おいらはルクソールでも

　　　　　　　　　　散々歩く羽目になったのだった。大丈夫か、おいら???

　　　　　　　　　　　でもさ、いざ着いてみると体は勝手に動いとるもんなんさ。だって写真撮りたい

　　　　　　　　　　場所だらけやし、カジノの雰囲気を楽しむだけでもめっちゃ楽しいんやもん。

　　　　　　　　　　　デビッドは「ちょっと良い？」とちょこちょこカードゲームやスロットをやりに

　　　　　　　　　　行く。どうやら彼も相当ギャンブル好きと見た。こういう意外な一面も見られるで

　　　　　　　　　　旅行って楽しいんさなあ。

　　　　　　　　　　　その後数軒カジノを見て周り、ニューヨークニューヨークでご飯を食べることに

　　　　　　　　　　した。デビッドはここのバイキングがお気に入りらしい。いつもはそんなに食べや

　　　　　　　　　　へんイメージやのにデビッドは珍しくお皿に山盛りの料理を持って来て次々平らげ

　　　　　　　　　　てく。おおお、おいらも負けとれやんわ。りいもバイキングやと知ってか知らずか

　　　　　　　　　　お肉やお魚、野菜もどんどん平らげていく。もちろん大好物の炒飯もたっぷりお腹

　　　　　　　　　　につめこんで、さしずめグリム童話かアンデルセンのカエル状態。パンパンにふく

　　　　　　　　　　らんではちきれそう...だ、大丈夫か...あとはぺろちゃんに任せておいらも食べま

　　　　　　　　　　くらな!!!バイキングとなると食べやな損!!!と思ってしまうのがおいらの悪い癖。

　　　　　　　　　　　しかもギャンブルの時は満腹は厳禁やのに...（おいらの場合...）気づいた時は

　　　　　　　　　　後の祭り...

　　　　　　　　　　　予想通りしっかり負けてがっくりしながら帰りの車中。寝不足で満腹なんて

　　　　　　　　　　おいら的にはギャンブルでは最悪のコンディション。当然と言えば当然の結果

　　　　　　　　　　やったわ。その上疲れでとんでもなく眠い。だからってデビッドに運転を任せ

　　　　　　　　　　てぐっすり眠れるもんやろか？否。かと言ってパッチリお目目でホテルまで楽

　　　　　　　　　　しいトークを続けられるやろか？これまた否。そうさ、こっからおいらの中で

　　　　　　　　　　睡魔と良心がバトルを始めたに。眠いぃぃぃ...いかんいかん!!!デビッドかて

　　　　　　　　　　眠いんやに!!!おいらだけ眠るなんてあかん!!!でも...ぶ〜ん。

　　　　　　　　　　　いかん!!!と目を開けると目の前にデビッドが!!!え？デ、デビッド、あかん

　　　　　　　　　　ってば、おいらにはぺろちゃんというだんなが、しかもすぐ後ろに!!!ん？何で

　　　　　　　　　　呆れ顔なん？デビッド...ん？おいらったらシートベルトしとんのにこっくりし

　　　　　　　　　　た拍子に勢いあまって運転席のデビッドの方まで飛んでったらしい。

　　　　　　　　　　　それを何度も繰り返しとったら「かえって危ないから頼むから寝てって」と

　　　　　　　　　　言われてしもた。そりゃそうやわな。眠らんように必死で運転しとんのに居眠

　　　　　　　　　　してその上寄りかかってきといて「何すんの？」みたいな目で見られたら

　　　　　　　　　　「寝とけ!!」と思うわな。すんません。お言葉に甘えて...ZZZZZZZ....

あれもこれも食べたぁ〜い♪	おいらも一緒に流されたいぃぃぃ★

今度は泊まるぜ♪そんで家を買う!!!	夜景は美しすぎる♪そして外は寒すぎる...

　　　　　　　　　　　　　おまけの話♪

　　　　　　　　　　　りいが子供番組を全然見てない（おいらが見せてない）のを心配した真しんに

　　　　　　　　　　諭され、「おかあさんといっしょ」を見始めた。

　　　　　　　　　　　どうしても気になる、お兄さんの鼻にかかった声。「さあ、みんなでチョコラン

　　　　　　　　　　タンの町を覗いてみよう♪」う〜、気になるぅぅぅ。ちょっと真似て言うてみた。

　　　　　　　　　　そっくり...マニアック物真似完成。ママ連中だけに受ける。

　　　　　　　　　　　肝心のりいはと言うと楽しそうに踊る子供達を冷めた目で見つめている...