ドタバタL.A.旅行記 その4
ドキドキの機内♪
死に物狂いで走って乗り込んだ機内。ぜえぜえ言いながら肩で息をするおい
ら達...心なしか周囲の目が冷たいような...特に斜め後ろの森三中の大島にそ
っくりな女の子なんてずうっとおいら達の動向を窺っとる...呆れているのです
ね。そうなのですね。おいらに出来るのはえらいすんません...と背中でつぶや
くことだけ...
あ〜あ、ほんまやったら飛行場に止まっとる飛行機を指差して「りい、あれに
乗るんやでぇぇぇ★」なんて言いたかったのにな〜...ま、自分らのせいなんや
でしゃあないけどさあ...
あれれ、りいってば既に目が半分ふさがっとるやん!!!もしやもう薬が効いて
きたとか???すご過ぎる...って言うかもしや薬が強すぎたんちゃうん?
大丈夫?そんなおいらの心配をよそにりいは夢の世界へ...
そやけど離陸の時、耳キーンってならへんやろか?泣きながら起きてきたりせ
んやろか?飲み物も飴も用意しとったのに...りいは「大丈夫さぁ〜♪」って顔で
すやすや眠っとる。寝かせてあげたいけどバシネット(ベビーベット)は離陸完
了しやな付けられへんらしい。しかも自分らで勝手に設置したらあかんのやと。
忙しそうなスッチーをわざわざ呼んでつけてもらわなあかんとは気が引けるなり
ね...
いよいよ離陸!!!ロスに向かって出発や!!!ゴーッという音と共に機体が空へ浮
かんでく。きたきた、耳キーンなってきた!!!周りで泣き叫ぶ子供達もちらほら
おる。りいは...三年寝太郎のごとく熟睡中...良かった...
と、ぺろ吉がキョロキョロしながら話しかけてきた。「なあなあ、みんなのと
こにはモニター付いとるよ!!!俺らとこは無いんかなあ?スクリーンの前なんやで
それでも見とけ、ってこと?」・・・・・やれやれ...おいらはシートの下からグ
イーンとモニターを引き出したった。「何や〜あるんか〜、良かった♪」・・・
ようやくベルトのサインも消えた。忙しくなる前にバシネット付けてもらお!!
やって来たスッチーは手際良くバシネットを引き出し、マットを敷いて転落防止
のネットも付けて...「さあ、どうぞ♪」スッチーにうながされりいをバシネット
に寝かせた...瞬間、スッチー、ぺろちゃん、おいらは固まった。りいがはみ出し
とるぅぅぅ!!!しかもひざ下半分もはみ出しとるぅぅぅ!!!
スッチーは何とか笑顔を作りながら「あの...バシネットは10.5キロまでなんで
すが...」と言うてきた。おいらも負けやん笑顔で言うた。「この子、でっかいだ
けなんです♪」だってほんまやもん。「そうですか」と笑って立ち去るスッチー
の笑顔はどう見ても疑っとるっぽかったけど10キロやったらはみ出すってば、絶
対!!!嘘ぢゃないって!!!
そやけど隣の席には「ほっほっほ、これが理想的なサイズよ!!!」と言いたげに
眠る小さい赤ちゃん...何回寝返りを打とうが大丈夫、って感じ。
かたやりいはバシネットに足を放り投げて、見比べるといかにも横柄な感じ...し
かも寝返り=転落や。気をつけろ!!!
りいを寝かせてやれやれ、というところでぺろ吉がキーッとなっとる。今度
は一体何?「このモニターさあ、バシネット付けた後では引き出せやんのやけ
ど!!!」・・・何?ほんまや!!!おいおい、スッチー、言うといてくれよっ!!!
だからってもう一回バシネット付けてもらうなんて嫌やに...おいらはもうモ
ニター見るんはあきらめるわ。
でもぺろ吉はどうしてもあきらめられやんらしく、目に付くモニターをいち
いちチェックし始めた。「あのおばさん、ゲーム下手やなあ...俺にやらせろ
っちゅうの」「あ、あのおじさん映画観とる!!!声だけでも聞けやんかな?」
・・・あんた、電車の中でとなりの人の新聞読んどる人みたいなんやけど!!!
おじさんがチャンネル変えたら「あ!!!」とか言い出しかねやんわ...
さてさて、おいらは機内食のメニューでもチェックしますか♪味は期待して
ないけど何か楽しみなんさな★本日のメニューは...若鶏のスパイシーソース
か牛肉とじゃが芋の旨煮山菜御飯添え...おいらは山菜御飯嫌いやで若鶏に決
〜めた♪ってまだしばらく先やけど...
グラグラグラ...お、乱気流に突入やな。周りからは「地震みたいやなあ」
という声が上がる。中越地震の事もあるでそう感じるんも分かる気がするわ。
さ、りいが寝とる間においらも眠っとこ。ロスに着いて眠かったら思いっきり
楽しめやへんもんな。その時さ!!!
りいが「う〜ん」と伸びをした。伸びをすると縮こまる癖のあるりいは次の
瞬間バシネットにすっぽり収まってしもた。続けて伸びをしようとするが出来
るはずもなく、りいの頭は90°にひん曲がった。眠っとっても自分の置かれ
とる状況が尋常ではないと分かるらしく、いかにも不快な表情...やばい!!!起
きる!!!おいらはりいの足を引っ張ってバシネットの上にのせた。満足そうに
伸びを続けるりい...それが数分に一回ある...眠れる...訳ない。
おいらは眠るのをあきらめた。目を閉じるだけでも疲れが少しは取れるらしい
ので目をつぶり、カサカサ..とブランケットの擦れる音がする度りいの足を引っ
ぱってバシネットの上へ...カサカサ...はいはい...カサカサ...はいはい...
とええ加減疲れてきた時機内食のサービスが始まった。おいらのパワーの源、
お食事タイムや!!!「チキン下さいな♪」・・・こ、このチキンの下にあるライス
は...おいらの大嫌いなサフランライスやんかぁぁぁぁっ!!!!!キーッ。チキンに
してもビーフにしてもおいらの嫌いな物やったなんて...でもここはお腹いっぱ
い食べて体力つけとかな!!!まだまだ先は長いもんな。サフランライスを泣きな
がらかき込むおいら。いつもならご飯の匂いで絶対目を覚ますりいが今日は起き
る気配なし。薬のせい?それともまずいって匂いで分かるんやろか?
「ちょっとぺろ吉、こないだネットでイタリアの機内食の調理師募集しとったん
やけどさ、こんなんでええんやったらあんたいけるんちゃう?」て言うたらぺろ
吉、「でもなあ、機内食って結構頑張って作っとるらしいで〜」・・・・・
へええ、そうなん?これで?頑張ればええ、っちゅうもんでもないやん?
ま、なんだかんだ言うても結局ほとんど完食したんやけどな...
しかし、よう寝るなあ、りい。あんまりにも起きやへんもんで生きとるんかど
うか心配になるわ。りいのお腹が上下するのを見て安心しながら、りいが生まれ
たばっかりの頃、ぺろ吉と一緒にこうやってお腹が上下するんを見とったな〜と
懐かしい気持ちになった。ぺろ吉も同じ事を考え...ん?寝とる。熟睡しとる。
ええわ、ええわ。おいらだけ思い出に浸ったるんさ。ぺろちのアホタレっ!!!
しかし、ほんまに大きくなったなあ、りい。とりいを眺めとったらようやくり
いはお目覚め。思い出に浸りきっとるおいらは聖母のような顔で呼びかける。
「りい♪」
りいはおいらをちらっと見ると「ここから出せぇぇぇ!!!」と暴れ始めた...バ
シネットから出して抱っこすれば「下ろせぇぇぇ!!!」「歩かせろぉぉぉ!!!」と
要求の嵐...そこには確かに一年半分の成長があった...
それからの4時間、りいは怪獣と化した。足元の雑誌は放り投げる。ぺろ吉の
足をくぐって脱走を試みる。後ろのおばちゃんに話しかける...だけならええけ
ど、せっかくくれたお菓子をおばちゃんに投げる。りいとしてはお菓子やと思っ
てなくて、投げっこして遊んでくれとると思とるみたい...おいらの疲れはピ
ークに達した。「ぺろ吉、あんたりいを抱っこして歩いてきて...」その間おいら
はちょっとでも寝さしてもらう事にした。やれやれ...それからぺろ吉はかなり大
変やったと思う。さすがに機内でのオムツ換えはおいらがやったけどそれ以外はず
っとりいを見てくれとったもんなあ...さんきゅ〜、ぺろち。おかげで少しの間ぐっ
すり眠れたわ。
そろそろロスに到着やな♪いよいよや!!!
空港に降り立つと「ロスに来たんやなあ...」と実感がわいてきた。入国審査もス
ムーズに終わり、今から半日観光に出かける訳ね。
しかし寒い!!!しかも雨!!!ロスには「寒い」とか「雨が降る」っていうイメージ
無いで薄着で来てしもたのに...りいだけはあったかい格好させといて良かった...
「C.C.レモンツアーのお客様ぁ〜、バスの号車ごとに集合して下さぁ〜い♪」
おおお、添乗員さんはどんな人やろ?遠足や修学旅行でもそうやったけど、添乗員
さんによって盛り上がりも断然違ってくる...もん...な...。おいらの視線の先に
「9号車」と書かれたプレートを手にした貧相な...おっと失礼、地味なおじさん
が立っとった。よ、よろしく...
おじさんは色んな意味で特徴のある人やった。無意味に笑い、お金の話が大好き
らしい。それが彼の風貌とマッチし過ぎとる、そんな感じ。ちょっと再現すると、
「ロデオドライブでは洋服にはタグが付いてないんです。ここで買い物をするのは
ものすごいお金持ちばかりなので値段を気にする必要が無いからなんですね〜、フォ
ッフォッフォッ」
「ここが少し前にハリウッド女優が万引きで捕まったお店ですね〜、フォッフォッフ
ォッ」
「ビバリーヒルズの豪邸は何十億、という物がいっぱいあるんですねえ。この前私が
見た豪邸は何と60億円だったんですよ!!!フォッフォッフォッ」
「このクルーザーは高い物だと...何千万円とするんですよ!!!」
「ここの車は高い物だと...何千万円とするんですよ!!!」
おいら達はええ加減・・・・・って感じやったけど、周りの人らは「へええ!!!」
「ほおお!!!」といちいち相槌を打ってあげとる。サービス精神旺盛な人らや...
マリナ・デル・レイ、チャイニーズシアターと回って最後にフードコートで各自
昼食を取ることになった。おいらはフードコートって大好きなんさな。誰かに合わ
せる必要なく好きな物が食べられるで。
中に入るとかなり広かった。奥行きも結構あるみたいやし...お店もいっぱいあ
るやん!!!ピザやハンバーガーは勿論、チャイニーズや日本料理もある。迷うぅぅ♪
そやけど席がほとんど空いてない。まずは席の確保やな。一人で座っとる人が結
構おるで相席頼もか...とキョロキョロしとると一人の女性が手招きしとる。ん?
彼女は笑顔で空いとる席を指差した。いかにも気さくそうな人やし相席さしてもら
おか!!!ん?ここ、あったかい〜!!!ちょうどヒーターのある席やった。ラッキー!!!
りいから離れる訳にはいかんで、ぺろ吉が先に何か買いに行く事になった。その
間、彼女とおいらは色んな話をした。中越地震の話から始まって、日本に行った時
の話や子育ての話まで。
彼女が食べとる物がおいしそうやったもんで「それはどこのお店で買うたん?ど
この料理がお勧め?」と聞いてみると「私もここには今日初めて来たから分からな
いわ」と言う。彼女はボストンから30歳になる息子さんに会いに来たのだそうだ。
最後に彼女はこう言った。「私ねえ、本当に息子を愛してるの。30歳になっても全
然変わらずにね。あなたはこれから長い道のりだけど子育てって本当に素晴らしい
仕事よ!!!ゆっくりゆっくり楽しんでね!!!」
初日にしてええ出会いやった。この分やとこの旅行、ええ事いっぱい待ってそう
やん。
すっかりええ気分になったとこでおいらも何か買いに行こ。彼女のお勧めのお店で
おいらの大好きなターキーのサンドイッチを買うた。一口かぶりつく。・・・・・
旅行に来たばっかりやけど旅に出やなあかんらしいわ。「味」を見つける旅に...
「もういらん。そろそろ集合時間やで行こに。このサンドイッチは悪いけど捨てさ
せてもらうわ」「ええっ、おいらまだお腹空いとるでバスの中で食べる!!!」へえ。
バスに戻っていそいそとターキーサンドを取り出したぺろ吉。一口かぶりつくと
こう言った。「もう...ええわ...」・・・・・そやろ。
さ〜て、やっとこさホテルに到着や!!!ホッとしたのも束の間、ホテルに一歩足を
踏み入れた途端、ここは日本か?という錯覚に陥る。当然の事ながら日本人だらけ。
そのまま「ザ・団体♪」って感じでミーティングルームに通された。どうやら一応
挨拶みたいなんがあるらしい。
「皆様、この度はC.C.レモン10周年記念ツアーにご参加頂きましてありがとうござい
ます。皆さんは応募総数51万通の中から選ばれた本当にラッキーな方々です!!!!!」
ご、ご、51万通ぅぅぅ?????おいらは改めてびっくりした。まあ、おいらみたい
に一人で数十枚出した人もいっぱいおるやろけど、それにしたって、なあ...
挨拶は簡単に終わり、やっと、今度こそ本当に部屋に入れるらしい。みんな人数分
のC.C.レモンを受け取りぞろぞろと歩き出す。勿論エレベーターは満員。部屋に入っ
たんはそれから数十分後のことやったわ...ふう...
部屋に入ると...おおお、結構広いやん。だだっ広い、って感じやな。ん?冷蔵庫が
無い!!!C.C.レモンどないすんのよ!!!その代わりバス・トイレが二つある...ん?ここ
二つやった部屋を無理やり一つにしたんちゃう?・・・・・ま、しゃあないか。250組
もの人らを招待せなあかんのやでホテルにお金かけとれやんわな。気を取り直してお風
呂にでも入ろうっと。そんで一眠りしましょ。
お風呂に入ってみると、ん?お湯が出やへん!!!何で???キーッ。フロントに電話する
とすぐに誰かよこしてくれるらしい。でもおいら服着てないし...「ぺろ吉!!!お湯の
出し方聞いといてさ」「はあ?聞いても分からんやん」「ほんなもん、やり方見とった
ら分かるわさ」・・・・・ほどなくお湯出し担当の人が来てくれてやり方を教わったぺ
ろ吉が得意そうにやって来てお湯の出し方を説明してくれた。
りいと二人、お風呂から上がって「あ〜、ええ気分♪」お先にねんねんさしてもらい
まぁ〜す♪」ぺろ吉あ然...でもりいもおいらもよっぽど疲れとったらしくあっという間
に夢の中...デビッドから電話がかかってくるまで眠っとった。
デビッド、仕事がどうしても終わらんらしく今日はお出かけ出来そうにないらしい。
残念やけどしゃあないわ。明日のラスベガスの為に仕事頑張ってくれとるんやもん。
そんぢゃ、今日は疲れを取る為にももう寝るとしますか。勿体無い気もせんではない
けど明日はめっちゃハードやでな。お休みなさぁ〜い。
おいらも手形残したるわ★ | で、このクルーザーはいくらなん? |
おまけの話♪
先日、お葬式に出たおいら。その日のうちに納骨した。おじいちゃまの家のお墓
は昔のお墓やもんでお骨は穴を掘って埋めることに...真しんがスコップで穴を掘り
お兄ちゃまのお骨を埋めた。
と、真しんお骨が埋まったところを足で踏み固めとる!!!おいおい...恵美ちゃんも
「あんた、頭踏んどるんと一緒やに!!!」って言う。確かに...それはあかんやろ。
そこへ坊さん、「はっはっは。踏んだらよう固まるわなあ」・・・くぉら〜、坊主!!!
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